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雲仙の温泉街はノンビリ遊んだ広場からすぐ近くでした。誕生会のオバチャン達から一番雲仙らしいという温泉を聞いたのですが、名前を忘れてしまい、雲仙の温泉街を1往復しましたが見つかりませんでした。 温泉旅館の立ち並ぶ温泉街は、ワン連れの我々には落ち着ける場所がな無さそうなので、そのまま島原に下りることにしました。 最後の車中泊予定地、道の駅「みずなし本陣ふかえ」にやってきました。雲仙普賢岳を望む広々とした駐車場、海からも近く夜は風が涼しそうです。(一番高く見える溶岩ドームは平成新山というらしい) 隣接する記念館を見て回りました。普賢岳の土石流で埋まった民家が原状保存されている施設です。TVで見るのと違ってリアリティーがあります。あの火砕流から既に20年が経つのかと思うと、時の経過にも感慨深いものがあります。 道の駅は、平日とあって客もなく、従業員が木部のペンキ塗りをしたりしています。施設の維持費を節約して、愛される道の駅を保つためには、そういった努力が重要でしょう。 夕方5時近くになり、店は閉店作業を始めました。具雑煮という有名な地方グルメを食べたいと思いましたが、閉店では仕方ありません。 慎サクのところに寄ってきた可愛いお姉さんに聞くと、市内に姫松屋という、具雑煮発祥の店があるとのことで、10分程離れた島原市街に出ることにしました。 具雑煮は、鶏の水炊きに餅を入れたような感じで、出汁が効いていて美味しくいただきました。 ここまで西に来ると、この時期の日没時刻は埼玉より約40分遅く、7時近くになっても明るい。具雑煮の腹ごなしに、姫松屋とは道路を一本隔てた島原城本丸を散策。 生死を賭けた島原の乱の地で、水鉄砲の戦争ごっこをする時代に幸あれ。(その放送見たけど) 日も暮れてきたので、近くの温泉で汗を流し、心配の無いよう給油して道の駅に戻ります。 寝ようとしていると雨が降り出しました。あの夕焼けは何だったのでしょう? 通常西から変わる天気も、台風が接近すると予想困難となります。南海上にある台風14号の動きを、夕焼けも予測できなかったのでしょう。 窓を閉めると寝苦しいので、夜中に運転席に座り、ナビで明日のルートを調べていると、1台のパトカーが入ってきました。この旅に出てから4回目、この駐車場で2回目となります。ただ、これまでと違うのは、ナビ画面で私の顔が明るく照らされています。 そろりと近づいたパトカーが隣に停まりました。 「来たゾーッ 遂に憧れの職質だッ!」 そう、テレビの番組編成期に必ず特番として放送される警察24時。地方色豊かな訛りのある警察官が、酔っ払いとの珍問答を繰り広げるアレです。 窓をコンコンと軽く叩かれ 「すみません、ちょっとよろしいでしょうか。」と、警官。 若くてハンサムな好青年です。訛りが無いのは期待外れですが・・・。 それにしても、警官が自分の娘より年下とは、私も年を取ったものです。 「お仕事ですかあ?」 って、出張で来て、クルマに泊まる奴がいるのか? それとも、車上荒らしや窃盗をしながら全国行脚することを「お仕事」と言ったのでしょうか? 「ご旅行ですか! メモなんかしませんから免許証見せて貰っていいですかあ。」 嘘はいけないなぁ、クルマのナンバーだって、どうせメモってるんだろうに。私が上司だったら、業務日誌に「誰かわからなが、不振車両の運転手に職質した。」と書いてあったら怒るけど・・・。 心配してか、私と同世代と思われる先輩警官も降りてきた。 「大宮からですかあ、クルマで寝ると疲れるでしょう?」 「その心地良い疲れが、またいいんですよ。」 「帰ってから、やっぱり家が一番だって、喜ぶんですね(笑)」 「まあ、そんなところです。私も一つ質問があるんですが・・・・。 どこの道の駅でもパトカーが回って来ましたが、それは不審車両をチェックしているんですか? それとも車中泊の安全を守ってくれているんですか?」 「そのどちらもです。」 あぁ~質問の仕方を間違えた。答えを二択にしてはいけない。相手にしゃべらせなければ・・・。 良い勉強になった。 「では、気を付けて」と、パトカーは去って行ったが、車中泊でもしなければ、夜中に警官が本当に巡回し、職務質問をしているのかは、知り得ないことでした。あぁ面白かったッ。
by ikkendoken
| 2011-09-16 02:02
| 番外編
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