久々に社会派小説と呼ばれるものを読んだ。
図書館の予約順が待ち切れず、やむなく買ってしまった上司から借りたものだ。
外務省機密漏洩事件が主題と思っていたが、沖縄問題、延いては平和への訴えの方が強く印象に残るものだった。
沖縄での戦禍や、いまなお残る苦労を察しながらも、戦闘機や軍用ヘリに見入る自分がいる。
戦争を知らない世代なりに、その悲惨さや不条理は解っているつもりでも、本能としての闘争心や残虐性を持ち合わせることも認めざるを得ない。
その矛盾から来る苛立ちを、多面性こそが人間の理性を生むものだと、妙な理屈をつけて落ち着かせたりする。
たまには、重苦しい気分で。。。。。