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「夕暮れ時に嵯峨野を散策してから宿に入る。」 夕暮れ時のスケジュールだけイメージしていました。渡月橋から川面を眺めているときに、その日の宿「k-yard」のご主人から電話が入りました。 「何時頃、お着きになりますか?」 「今渡月橋ですから、すぐです。」 市内から嵐山に来る途中、目印となるユニクロを目にしているので、ペンションはすぐにわかりました。普通の街の中にある、カフェを併設したペンション「k-yard」は、二部屋しかないB&Bスタイルの小ジャレた宿。長距離移動で疲れた慎サクにも「天然芝のヤード」という環境は、気に入ってもらえると確信していました。 これは翌朝の写真ですが、このシンプルなデザインのスッキリ感に好感が持てます。 室内も非常にシンプルで、しかも掃除が行き届いて清潔感も申し分ありません。食器も一通り置いてあり、すぐ前のスーパー大国で食材を調達しての自炊も可能です。 おまけに、ご主人と奥様も、砕け過ぎず慇懃過ぎず、ちょうど良い親しみを感じる心地良さで、どなたにも自信を持って推薦することができます。 予約する方は「豆とニンジンを見て」と言ってください。「はあ?」という奇声を聞くことができます。 こちらには夕食をお願いしてなかったので、ご主人に近くの居酒屋を紹介してもらっていると、二部屋しかないもう一部屋のチェックインに来た方がいました。 なんと、昼にカフェでご一緒した3ワン連れのご夫婦でした。ワンコ同泊の宿が少ないとはいえ、何たる偶然でしょう。ワンコ連れだと、思わぬ交流が楽しめます。 さて、慎サクには一番落ち着くであろうクルマの中でお寛ぎいただき、ご主人が電話予約まで入れてくれた居酒屋へ、嵐電に乗って出かけます。 嵐電で3駅、JR嵯峨嵐山駅前の「いのうえ」は、k-yardのご主人も通う人気店で、この日もカウンターに残っていた二席に我々が腰掛けると、満員御礼となりました。 ご主人の話していた通り、美味そうな料理が並んでいます。 が、メニューを見たところ飲み物にまで値段がありません! 一瞬ビビリましたが、周囲を見たところ極めて庶民的な方々でしたので、高を括ってあれやこれやと注文しました。 牛スジ、たこ、イカ、煮豚・・・・・・。どれも京料理とは無関係に甘辛く濃い、関東の女性好みの味です。生3杯、梅割り2杯でお腹も一杯になったところで周囲をみると、皆さんだし巻き卵を食べているではありませんか! 「だし巻き卵がウリなんですか?」と、尋ねると、 「ウリって訳でもないですが、よく出ますね。」と、自信有りげ。 こりゃあ食わねば! 満腹にごり押ししてだし巻き卵を注文しましたが、これがまたデカイんです。 そう言えば、宿のご主人に「何でも量がありますから、一人前ずつ頼むように。」と、言われて来たんだっけ。 膨らんだ腹を押さえながら宿に戻り、極めて清潔な風呂に入り、大したことはしていないけど何故か充実感のある初日を終えました。 翌朝、「なんだか、これで帰っても充分な気がするよね。」と話しながら、大阪へと向かう段になって、気持ちよさそうに寝ている二頭の犬がいました。 さて、「いのうえ」での飲食は二人でおいくらだったでしょう? それでも、つづく
by ikkendoken
| 2009-09-06 23:00
| キャバリア「慎&朔」
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