満開を迎えたソメイヨシノが、強い風に飛ばされて、
花吹雪となった翌日に、幸水の花は満開を迎えるそうです。
「花の撮影」という行為を初めて思い立ち、源ジィちゃんの梨畑へ向かいました。
「花」は、そもそもが綺麗なものなのだから、誰が撮っても綺麗に撮れて当然。
と、思っていましたが・・・・・・。
花にもひとつひとつ個性があって、
形といい色といい、素晴らしく美しいものもあれば、そうとも言い切れないものもあり、
モデルとなる花選びだけで、相当な時間を費やさなければなりません。
「美しい花を、美しい角度から、それにふさわしい光と背景で」
と考えても、そのポイントにカメラを構えるのが不可能だったりします。
シャッターを切る瞬間も、風に震えるおしべが、
一瞬止まるそのタイミングを待たなければなりません。
他人の写真を見ているだけな何とでも言えますが、自分で撮るとなると難しいことでした。
初めての「何か」をする度に、またひとつ自分の可能性が消えていきます。
写真撮影とは無関係に、この機を逃すことのできない受粉の作業が行われています。
これも見ているだけなら単純に見えますが、なかなかどうして奥が深そうです。
開花して間もない花は、薄紅色のおしべを携えていますが、
一日を待たずに開葯し、黄色から褐色へと地味な変身を遂げ、短い働き盛りを終えるそうです。
4月12日撮影